秋田の酒大百科


2014.01.15

美酒王国秋田の歴史(1)

「米の秋田は酒のくに」である本県は、全国有数の米どころであり、清酒の生産量と消費量の両面で突出した、まさに「美酒王国」です。
交通機関や文化的な面で決して恵まれているとは言えない地域にありながら、今日の「美酒王国」の地位を確立できたのは、先人たちの幾多の努力と時代の進展に適応した施策が不可欠であったということは言うまでもありません。
秋田県は寒冷積雪の冬が長いこともあり、昔から酒の消費量が多い土地でした。また、米産地として原料米の確保が容易であり、さらには良質な水源や気候風土等、酒造りの条件に大変恵まれていたため、県内各地に多くの酒造業が興りました。

秋田県の酒造業の歴史は古く、現組合員の3分の2が創業百年を超えています。 県内最古の酒蔵は、長享元年創業のにかほ市にある「飛良泉」であり、全国でも3番目に古い酒蔵として知られています。

組合員38社の創業年一覧
創業年 代表銘柄 県内蔵元数
西暦 元号年
1487 長享元年 飛良泉  
1615 元和元年 福小町  
1675頃 延宝年間 千代緑 746
1688 元禄元年 福禄寿  
1689 元禄二年 秀よし、日の丸  
1750 宝暦元年 楽泉 1726年833
1815 文化12年 銀鱗  
1852 嘉永5年 新政  
1865 慶応元年 出羽鶴  
1872 明治5年 千歳盛  
1874 明治7年 春霞、両関、天寿  
1875 明治8年 喜久水  
1879 明治12年 太平山  
1886 明治19年 阿櫻  
1896 明治29年 奥清水 170
1901 明治34年 白瀑  
1902 明治35年 雪の茅舎 185
1907 明治40年 出羽の冨士 139
1908 明治41年 秋田晴 142
1913 大正2年 刈穂、福乃友 132
1914 大正3年 大納川 134
1915 大正4年 八千代 134
1917 大正6年 天の戸 134
1918 大正7年 朝乃舞 151
1919 大正8年 ゆきの美人 153
1922 大正11年 秋田富士、爛漫 158
1944 昭和19年 秋田誉、北鹿、高清水 48
1945 昭和20年 一滴千両 53
1964 昭和39年 八重寿 81
1972 昭和47年 やまとしずく  
1973 昭和48年 金紋秋田 67